シューケア基本編「クリーナー」

「ホコリ落とし」のブラッシングに続いて、今回はクリーナーについて書きます。前回、ブラッシングを「掃き掃除」に例えましたが、クリーナーは「拭き掃除」にあたります。目的はブラッシングで落とせない汚れを落とす!だけではありません。以前に塗った古い靴クリームを落としてあげることも大事な目的です。靴クリームの原料は主に「水」、「油」、「ワックス」。油や蝋は酸化し、いずれその機能を失ってしまいます。塗りっぱなしは良くないです。古いクリームを除去してあげることで、新しいクリームの浸透も良くなるので、定期的にクリーナーを使ってあげましょう。クリーナーは大きく2種類に分けられます。
ペーストタイプは主に皮革表面の汚れに作用します。ローションタイプよりも革への浸透が穏やかなので、シミ等のリスクも軽減されます。初めてお手入れされる方にはオススメです。ローションタイプは皮革表面から銀面まで作用し、頑固な汚れや、皮革に入り込んだ古いクリームまで落とすことが出来ます。かなりサッパリします。半面、クリーニング効果が高いので、使い方や靴の状態をしっかり把握しないといけませんよ。個人的には、ローションタイプが好き。みんなに使ってもらいたいクリーナーです。クリーナーの使い方は意外に簡単。必要なモノはクリーナーときれいなクロス。①クロスにクリーナーを含ませます。クロスが軽く湿る程度の量でOK。
下の画像はクリーナーを付け過ぎの悪い例。
②まずは、靴の目立たない場所で試してみましょう。急激な色落ち等がなければ、全体をやさしく拭いていきます。
③強く擦る必要はありません。やさしく撫でる程度の力加減で十分です。
③革の光沢が消えたら、古いクリームが取れてスッピンになった合図。ここで、終了です。
皮革表面に固着した古いワックスも
↓スッピンに
ペーストタイプのクリーナーも使い方は一緒。
クロスによく馴染ませて使ってください。↓
直接靴に塗るのはNG。
びっくりするくらいキレイになりますよ。クリーナーを使ってのクリーニングは、最低でも月に1回はやってあげましょう。革がスッピンになったところで、次はいよいよクリームを塗る工程です。つづきます。